にゃん太郎と猫彦先生の梅雨のカレー事件
にゃん太郎:
猫彦先生!
二日目のカレーって、なんであんなにおいしいんですか?
猫彦先生:
粘度が上がって味がなじむから、そう感じる人は多いですね。
にゃん太郎:
二日目がおいしいなら、三日目はもっとおいしいはずにゃ!
猫彦先生:
その発想は危険です。保存方法には注意が必要ですよ。
にゃん太郎:
えっ。
でも、ちゃんと温め直して食べたにゃ。
ぐつぐつしたから大丈夫にゃ!
猫彦先生:
そこが落とし穴です。
カレーやシチュー、煮物、スープなどの作り置きでは、ウェルシュ菌という食中毒の原因菌が増えることがあります。
にゃん太郎:
ウェルシュ菌?
なんだか強そうな名前にゃ。
猫彦先生:
実際、やっかいです。
ウェルシュ菌は熱に強い芽胞を作ることがあり、通常の加熱調理では完全に安心とは言い切れません。
農林水産省も、カレー・シチュー・煮物・スープなど、加熱後に室温で放置され、再加熱された食品が原因になりやすいと説明しています。
にゃん太郎:
ええっ!
再加熱すれば全部やっつけられると思ってたにゃ!
猫彦先生:
大事なのは、菌をやっつけることより、増やさないことです。
にゃん太郎:
増やさない……。
つまり、カレーを鍋の中で寝かせすぎたらダメにゃ?
猫彦先生:
その通り。
鍋ごと常温で長く置くと、中心部の温度がなかなか下がらず、菌が増えやすい時間が長くなります。
東京都保健医療局も、カレー・シチュー・スープなどが大きな器のまま室温で放冷されていた事例が多いと説明しています。
にゃん太郎:
じゃあ、どう保存すればいいにゃ?
猫彦先生:
ポイントは3つです。
① 食べきれる量を作る
② 残ったら浅い容器に小分けする
③ できるだけ早く冷蔵・冷凍する
農林水産省も、残ったカレーは小分けにして急速に冷却し、冷蔵または冷凍することをすすめています。
にゃん太郎:
鍋ごと冷蔵庫にドーン!
じゃダメにゃ?
猫彦先生:
鍋ごとは冷めるのに時間がかかります。
浅い容器に分けた方が早く冷えます。
食べるときは、よく混ぜながら中心までしっかり加熱してください。
にゃん太郎:
なるほどにゃ……。
ところで先生、なんだかお腹が痛いにゃ。
あと、トイレと親友になりそうにゃ。
猫彦先生:
いつ食べましたか?
にゃん太郎:
昨日の夜、三日目のカレーを大盛りで食べたにゃ。
猫彦先生:
ウェルシュ菌による食中毒では、食べてから6〜18時間ほどで、腹痛や下痢が出ることがあります。東京都保健医療局は、潜伏時間は約6〜18時間、平均10時間程度で、主な症状は腹痛と下痢としています。
にゃん太郎:
じゃあ、下痢止めを飲んで止めるにゃ!
猫彦先生:
ちょっと待ってください。
下痢や腹痛があるときは、下痢止めを安易に使わない方がよい場合があります。
にゃん太郎:
えっ、止めたら楽になるんじゃないのかにゃ?
猫彦先生:
症状や原因によります。
食中毒が疑われるときに自己判断で下痢を止めると、かえってよくない場合があります。
水分を少しずつとり、症状が強い場合は医療機関に相談してください。
にゃん太郎:
どんなときに病院に行けばいいにゃ?
猫彦先生:
目安は以下です。
- 強い腹痛がある
- 発熱がある
- 血便がある
- 水分がとれない
- 尿が少ない、ぐったりしている
- 高齢者、子ども、妊娠中、持病がある方
- 症状が長引く、悪化する
こういう場合は、早めに受診してください。
にゃん太郎:
わかったにゃ……。
猫彦先生:
つまり、カレーは残さず食べきれば問題ないのです!
にゃん太郎:
先生食べすぎです!僕の分も残しておいてくださいにゃ!
まとめ
カレー・シチュー・煮物・スープは、梅雨どきの保存に注意が必要です。
残った料理は鍋ごと放置せず、浅い容器に小分けして、早めに冷蔵・冷凍しましょう。
下痢や腹痛があるときは、下痢止めを使わない方がよい場合もあります。
胃腸薬・整腸剤・下痢止めの選び方で迷ったら、薬剤師にご相談ください。
